チェロ一般

チェロは初心者には難しい?その理由と対策方法を解説します。

チェロを始めたばかりの方は、「チェロが難しくて上達できないのではないか」と心配になっていませんか?大きくて重たいチェロに四苦八苦しながら、正しい姿勢を維持し、複雑な指の動きと音程の把握に悩んでいるのではありませんか。

チェロを続けていく上で、こうした初心者ならではの困難は避けられません。しかし、適切な方法で取り組めば、乗り越えていくことができます。本記事では、チェロ初心者が直面する様々な難しさと、それを克服するためのコツを詳しく解説します。チェロを上手に弾けるようになる秘訣が満載ですので、ぜひ最後までお読みください。

 チェロ初心者へ:難しいと感じる理由と上達のコツ

チェロを始めたばかりで難しさを感じる初心者の方へ向けて、チェロが難しいと感じる理由と、上達するためのコツを解説します。

 チェロを始めたばかりで難しさを感じる初心者さんへ

① 大きくて重い

チェロは、ヴァイオリンやビオラに比べて非常に大きく重い楽器です。初心者の方は、その大きさと重さに戸惑うことでしょう。チェロを立ちながら演奏する際は、重さで腕が疲れてしまったり、姿勢が崩れてしまったりと、大変な思いをすることになります。

椅子に座って演奏する場合でも、チェロの重さでひざに負担がかかり、長時間の練習は難しくなってしまいます。大きさについても、ヴァイオリンやビオラに比べて身体に対する楽器の大きさが変わるため、手の可動域が狭くなり、手指の動かし方を覚えるのが一苦労です。

このように、チェロの大きさと重さは、初心者の方にとって大きな障壁となっています。しかし、徐々に慣れることで乗り越えられる壁でもあります。無理のない範囲で、繰り返し練習を行うことが大切になります。

② 姿勢の保持が大変

チェロを演奏する際の姿勢は、かなり難しいものとなっています。立って演奏する場合、チェロの重さで腰が痛くなったり、肩が凝ったりしてしまいます。座って演奏する場合でも、チェロを固定するための姿勢が難しく、初心者の方は苦労されることでしょう。

特に、チェロの構え方については、身体の角度やチェロの位置など、細かい部分に気を付ける必要があります。姿勢が悪いと、手指の可動域が狭くなったり、音色が悪くなったりと、演奏に大きな影響がでてしまいます。

正しい姿勢は、徐々に体に覚えさせていく必要があります。無理のない範囲で少しずつ練習を重ね、自分に合った最適な姿勢を見つけていくことが大切です。

③ 指の動きが複雑

チェロは、ヴァイオリンやビオラよりも指の動きが複雑になります。チェロの指板の長さが長いため、指の可動範囲が広くなり、指の動かし方を覚えるのが難しくなるのです。

特に、指の形を変えずに滑らかにフレットを渡っていく「シフト」と呼ばれる技術は、初心者の方にとって高い難易度があります。シフトを覚えるには、繊細な指の動きを長期間の練習で体に覚え込ませる必要があり、大変な作業となります。

また、複雑な曲になるほど、左手だけでなく右手の指の動きも複雑になり、両手の指の動きを滑らかに合わせていく必要があります。練習を重ねることで徐々に上達していきますが、指の複雑な動きは、チェロの難しい部分の一つと言えるでしょう。

④ 音程の把握が難しい

チェロは低音の楽器なので、音程の把握が難しい面があります。ヴァイオリンやビオラに比べて、同じ音階の幅が広くなるため、正確な音程を覚えるのが大変なのです。

特に、低い音域ではわずかな指の動きで半音や全音の違いが出てしまい、微妙な指の位置の違いで音程がずれてしまいます。このため、正確な音程感覚を身につけるまでに時間がかかります。

また、チェロの音は低音なので、同じ音を出しても聞き分けが難しいという側面もあります。このような理由から、音程の把握は、チェロを始めた初心者の方にとって大きな壁となっています。

両手の動作が別々で難しい

チェロ演奏では、左手と右手を別々に動かす必要があり、初心者の方にはその動作の違いが非常に難しく感じられるでしょう。

左手では、指を使って複雑な運指をこなし、音の長さを確実に出さなければなりません。一方の右手では、適切な力で弓を引いて音を出し、フレーズに合わせて滑らかな動きをしなければいけません。

この両手の動作を別々かつ同時に意識し、上手く連携させていくことが、チェロ演奏の大きな難しさとなっています。特に、左右の手の動きのタイミングが合わないと、音が割れたり、音程がずれたりしてしまいます。

さらに、両手の動作が安定するまでには、かなりの練習時間を要します。手の大きさや指の長さによっても、動作の難易度が変わってくるため、一人ひとりに合わせた工夫が必要不可欠です。

このように、両手を別々に動作させること自体が大きな壁となっているため、初心者の方はフラストレーションを感じやすくなります。しかし、焦らずに地道に練習を重ねていけば、必ず乗り越えられる壁です。まずは、片手ずつの練習に集中して動作を体に覚え込ませ、徐々に両手の動きを合わせていくことが上達への第一歩となります。

 チェロを続けていく上での頑張るべき点と工夫

① 構え方と姿勢

チェロを上手に演奏するためには、正しい構え方と姿勢を身につけることが不可欠です。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで徐々に体に覚えさせていくことができます。

適切な姿勢とは、背筋を伸ばし、肩の力を抜いた状態で、チェロの下部がお腹の当たる位置に来るようにすることです。チェロは重いので、無理のない範囲で構えることが大切です。手の位置や角度にも気をつけましょう。

姿勢が悪いと、手指の可動域が狭くなり、音色が悪くなってしまいます。正しい姿勢を保つことで、上達への近道になるでしょう。最初はつらいかもしれませんが、習慣づけることが重要です。

② 指の柔軟性を高める

チェロの指板は長く、幅広い指の動きが必要となります。そのため、日頃から指の柔軟性を高める練習をすると良いでしょう。

具体的には、指の伸張運動やマッサージ、ゆっくりとした指の屈伸運動などが有効です。指環運動とよばれる、親指と人差し指で輪を作り、その輪を他の指で通す動作も効果的です。

柔軟な指を維持することで、フレットを滑らかに渡っていく「シフト」の動作もスムーズになります。シフトは難しい技術の一つですが、指の柔軟性が高ければ、上達への近道となるでしょう。

③ 音程を覚えるコツ

チェロは低音の楽器なので、音程の把握が難しい面があります。しかし、コツさえ分かれば段々と音程感覚が身につくはずです。

まずは、各フレットの音名を徹底的に覚えることが大切です。暗記力に自信がない場合は、フレット上にテープを貼ったり、音名を書き込むのも一つの方法です。また、同じ音を繰り返し出して聞き分ける練習も有効でしょう。

さらに、和音を使って音程の感覚を掴むのも良い方法です。チェロの低い音と、ピアノの高い音とを同時に出して、音程の関係を体で覚えていくのです。こうした練習を重ねれば、必ず音程感覚は身につきます。

④ 両手を別々に動かす

チェロ演奏では、左手で押さえる指と、右手で弓を動かす腕の動きを別々に意識しなければなりません。初心者の方はこの両手の動きの違いに戸惑うことでしょう。

そこで、まずは片手ずつの練習から始めましょう。左手の指だけで押さえる練習、右手の弓の動かし方を徹底的に覚えるのです。その上で、徐々に両手の動きを合わせていきます。

最初はなかなか上手くいかないかもしれませんが、焦らずに繰り返し練習することが大切です。両手の動きが分離できれば、より高度な演奏も可能になるはずです。

⑤ チェロで大切なこと

チェロを上手に演奏するには、技術面だけでなく、心構えも重要です。たとえば、楽譜を正しく読み込むこと、リズム感を身につけること、音楽に集中する習慣をつけることなどが挙げられます。

また、楽器へのケアも欠かせません。チェロは高価な楽器なので、適切な手入れと保管が不可欠です。弦の張り替えなども、決して怠ってはいけません。

さらに、無理のない範囲で練習時間を確保することも大切なポイントです。毎日の練習は質よりも量が大事で、集中して短時間の練習を続けることが上達への近道となります。

チェロに限らず、楽器を上手く弾けるようになるには、根気強さと情熱が必要不可欠です。一日にしてならず、地道な練習を重ねることが何よりも重要なのです。チェロが大好きだという思いを忘れずにいれば、難しい壁も乗り越えられるはずです。

 チェロの魅力を感じながら上達していく秘訣

① 音色の素晴らしさ

チェロは素晴らしい音色を持つ楽器として知られています。低音が織りなす重厚感と、力強さ、そして温かみのある艶やかさが魅力です。

初心者の頃は、なかなかこの魅力的な音色を出せないかもしれません。しかし、徐々に上達していけば、チェロ本来の豊かな音色を体感できるようになります。その喜びは格別で、モチベーションの上がる良い刺激にもなるでしょう。

② 簡単な曲から喜びを

上手な演奏ができるようになるには、時間がかかります。しかし、簡単な子守歌やメロディーから、少しずつ演奏の喜びを味わっていくことが大切です。

難しい曲にこだわらず、自分の実力に合った曲を選んで、音を出す喜びを感じてみてください。上達してきたら、次第に難易度を上げていけば良いのです。焦らずに、楽しみながら音楽に親しむ姿勢が大切です。

③自分に合ったレッスン

チェロを上手く弾けるようになるためには、適切な指導を受けることがおすすめです。プロの音楽家から直接レッスンを受けるのが理想的ですが、レッスン料が高額な場合があります。

そこで、ビデオ通話や動画投稿サイトなどを活用して、遠隔からでも手ごろな価格でレッスンを受けられる選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。自分に合ったレッスン形式を見つけることが、上達への第一歩となります。

④ チェロ仲間と切磋琢磨

一人で練習するのは孤独で辛いものです。そこで、チェロ仲間を見つけて切磋琢磨することをおすすめします。

同じ目標を持つ妥仲間がいれば、刺激を受けてモチベーションが上がります。お互いに演奏を聴き合い、アドバイスし合うことで、よりレベルアップが期待できます。地域のチェロ同好会に入るのも一つの方法でしょう。

⑤ プロに憧れを持つ

チェロ上達への近道として、プロのチェリストに憧れを持つことが有効な方法です。プロの素晴らしい演奏を視聴したり、ライブに足を運んだりすることで、新たな目標が見つかるでしょう。

また、プロの方の演奏スタイルを真似てみるのも良いでしょう。技術的な部分から、音楽性、表現力に至るまで、プロの演奏から学ぶことは多くあります。憧れの存在を持つことで、意欲が湧いてくるはずです。

⑥ 継続することの大切さ

チェロを上達させるためには、長い時間が必要です。焦らずに着実に練習を重ね、上達のスピードを過度に気にしすぎないことが大切です。

上手くいかない時期が続いても、決して投げ出さずに続けることが何より重要です。上達のスピードはさまざまで、個人差があるのは当然のことです。焦らずに自分のペースで着実に続けていけば、必ず上手くなれる日が来るはずです。

⑦ 自分自身も成長する

チェロを続けていくことで、技術が上達するだけでなく、精神面でも成長することができます

チェロを弾くには根気強さと忍耐力が求められます。上手く弾けるようになるまでには、長い時間と努力を要するからです。その過程で、物事に熱心に取り組む姿勢や、失敗を恐れない強い心が自然と身につきます。

また、1人で黙々と練習に打ち込む中で、集中力や自制心を鍛えることができます。曲に夢中になり、その世界に浸ることを通して、好奇心や想像力も養われていくでしょう。

さらに、レッスンを受けたり、発表会に出たりする機会を設ければ、人前に立つ勇気や自信にもつながります。チェロを続けていけば、必ず精神面での自己成長を感じられるはずです。

技術の上達と精神面での成長は、相互に影響し合います。チェロを上手に弾けるようになればなるほど、自信がついて意欲もさらに高まるでしょう。そして、それが新たな技術の上達へとつながっていくのです。このように、チェロを通じて、総合的な自分自身の成長を実感できるはずです。

人生の中で、チェロに熱心に取り組む時間は、決して無駄にはならず、かけがえのない経験と成長の機会となることでしょう。上達が思うように進まなくても、精神面での成長を感じられれば、それ自体が大きな喜びとなるはずです。

まとめ|チェロ初心者が乗り越えるべき難しさと上達の秘訣

チェロを始めて苦労する点と、上達するためのポイントをまとめました。

難しさ 上達のコツ
大きくて重い楽器 無理なく継続して練習する
姿勢の維持が大変 自分に合った最適な姿勢を見つける
指の動きが複雑 柔軟性を高め、シフトの練習を重ねる
音程の把握が難しい 音名や和音を活用して音程感覚を身につける
両手の動作が別々 片手ずつ練習し、徐々に合わせていく

楽器を上手に弾けるようになるには根気が必要ですが、チェロの魅力を感じながら続ければ、技術は必ず上達します。さらに、精神面での成長も得られるでしょう。

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